【医師監修】
クレンジングしない!石鹸のみのメイク落としをおすすめする理由
そもそも、洗顔料や洗浄剤の役割とは?
洗顔料や洗浄剤の役割と聞いて、一番に思いつく事と言えば。。。
そう! 汚れを落とす事ですよね?
ではでは、汚れを落とす、ただそれだけで良いのかと言うと、化粧品やスキンケアの場合、コレだけじゃダメですよね?
『お肌への負担を最小限に抑えて、しっかり汚れを落とす事』
この辺りが、洗顔料や洗浄剤の役割という事になるでしょうか?
「それは分かるんだけど、わざわざ石鹸を使わなくても。。。」
「クレンジング剤じゃいけないの???」
クレンジングしないで純石鹸のみのメイク落としをおすすめする理由
確かに、メイク落としには、普通はクレンジング剤を使いますよね?
このクレンジングは、何から出来ているかというと、ほとんどの場合は、合成界面活性剤で出来ているんですね。
この合成界面活性剤!
メイクの油汚れも、しっかり溶かして落としてくれるのですが、実は、皮脂を落としすぎるうえに細胞間脂質まで溶かしてしまうんです。
細胞間脂質は、お肌の中で水分をキャッチしたり、お肌の細胞同士を繋いだりと、重要な役割を持っていますよね?
コレが溶けてしまうという事は。。。
お肌の保水力が落ちてカサカサ、細胞同士がスカスカという事になってしまいます。
「えー?」
「でも、純石鹸だってある意味、合成界面活性剤じゃないの?」
はい!
石鹸は、最もシンプルで歴史の古い合成界面活性剤です。
「だったら、何で純石鹸でのメイク落としをすすめるの?」
クレンジングなどの合成界面活性剤と石鹸の違いとは?
石鹸もある意味、クレンジング剤と同じく、合成界面活性剤です。
でも、じつは!
合成界面活性剤と石鹸は、かなりハッキリ区別されているんですよー!
コレは、キッチン用品で考えると分かりやすいかと思います。
クレンジングと同じ合成界面活性剤が原料の台所洗剤には、『洗剤』という呼び名がついていますよね?
いっぽう、台所石鹸や固形石鹸、純石鹸などは『洗剤』という呼び方はしません!
石鹸と洗剤は、同じく合成界面活性剤なのに、ハッキリと区別されているんですねー。
コレはなぜかと言うと。。。
石鹸は水に触れた瞬間に、界面活性力が消える、唯一の合成界面活性剤だからなんです。
石鹸は水に触れると、水の中のミネラルなどと結合して、石鹸カスになり、油を溶かす力がなくなります。
つまり、何が言いたいのかというと。。。
石鹸を泡立てて洗っている状態では、しっかり油汚れを溶かすけど、水で流してしまいさえすれば、それ以上お肌への刺激を与え続ける事はないという事。
一方、普通の合成界面活性剤は、水に触れても油を溶かす力はキープしたまま。
さらに! 自然界や人間の体内では分解・代謝出来ない物質ですので、そのままお肌に残ってしまうんです。
だから、合成界面活性剤がお肌の中に侵入すると、お肌の中の細胞間脂質や細胞膜を、溶かし続けてしまうという事!
この状態って、かなりイヤですよね?
こんな理由から、当店では、ダブル洗顔や洗浄力の強いクレンジングをしないで。。。
メイクも落とせる洗顔石鹸のみを使って、洗顔と化粧落としを一度に済ませてしまう方法をオススメしているんですよー。
監修:大塚真紀(医師・医学博士)
東京大学大学院医学系研究科卒。
内科、腎臓、透析の専門医。
現在は育児の傍ら、医師という職業を生かし、医療系記事の執筆・監修、最新医学論文の翻訳、医療コラムの作成に従事。
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