今回は、肌と体に良い油をランキング形式でご紹介します!
スキンケアや健康を考える時、切っても切り離せないのが食事の問題です。
中でも、とくに気をつけたいのが、食用油について。
じつは、食用油の中には、「肌や体に良い油」と「あまり良くない油」があります!
良い油を摂れば、肌の弾力がアップしたり、シミやシワが改善したり。
逆に悪い油を摂ると、体調が崩れたり、ニキビや肌荒れ、老化の原因になったりします。
この辺の美容や健康についてのこと、知っているのと知らないのでは、まさに雲泥の差!
しっかりチェックして、肌と体に良い油だけを摂りたいところですよね?
ということで、さっそく!
肌と体に良い油ランキング、行ってみましょう!
いつものように、論文などの最新のデータをもとに簡単にまとめました。
肌美先生
6分ほどで、すぐに読めるかと思います!
ぜひ最後までおつき合いください!
第1位:EPA・DHA(オメガ3脂肪酸)
肌に良い油の第1位は、何と言ってもEPA・DHAという必須脂肪酸を多く含む油!
EPAやDHAは、魚介類に多く含まれるオメガ3脂肪酸の一種です。
最新の研究で、数々の肌への素晴らしい効能が分かって来ています。
EPA・DHAの肌への働き
EPA・DHAの肌への働きは、おもに以下の4つ!女性にとって、まさに魔法のような油ですよね?
EPA・DHAの肌への働き
- 肌のハリや弾力がアップする
- シミやシワを改善する
- 肌のアレルギーを抑える
- ニキビや肌トラブルを改善する
肌のハリや弾力がアップする
2009年の論文に、こんな報告があります。40~60才の24人の健康な女性に3ヶ月間フィッシュオイルを飲ませたところ、肌の弾力性が10%アップし、肌のバリア機能が改善したそうです。
肌の水分量がアップするので、肌荒れや乾燥肌にも良い油でもありますね。
※参考 論文(外部リンク)
Supplementation with EskimoR Skin Care improves skin elasticity in women. A pilot study
シミやシワを改善する
また2013年の論文によれば、 45~60才の白人2,919人の2年半の食事を調査したところ。EPAやDHAを多く摂るほど、光老化によるシミやシワの影響が少ないことが分かっています。
つまり、EPAやDHAに、シミやシワなどを改善する効果が期待できるということ!
※参考 論文(外部リンク)
Association between dietary intake of n-3 polyunsaturated fatty acids and severity of skin photoaging in a middle-aged Caucasian population
肌のアレルギーを抑える
さらに2015年の研究発表によれば…
フィッシュオイルに含まれるオメガ3脂肪酸が、アトピーなどの肌のアレルギーや炎症を抑えることが分かっています。
※参考 研究発表(外部リンク)
魚油に多く含まれるオメガ3脂肪酸が皮膚アレルギー反応を抑制する機序の解明
ニキビや肌トラブルを改善する
そして最近では、ひどいニキビや肌トラブルなどに悩んでいる患者さんに、EPAを処方するお医者さんも増えてるようですね。形成外科・皮膚科医の野田理香先生は、
ひどいニキビや皮膚の湿疹などに悩んでいる患者にはEPA製剤を投与するそうです。
つまりEPAには、ニキビや肌トラブルの改善効果も期待できる!ということですね?
※参考(外部リンク)
危険なトランス脂肪酸に新たな健康リスク、野放しに批判強まる 菓子パン、マーガリン…
EPA・DHAの体への働き
それではつぎに、EPA・DHAの体への働きについて!
健康への効果は、どんな感じなんでしょうか?
1999年の論文では、魚の油を継続して摂ると、以下のような健康効果があると指摘されています。
EPA・DHAの体への働き
- 血栓を防ぐことで、血管や心臓や脳のトラブルを予防する
- 脳の発達をサポートし、脳機能を維持向上する
- 記憶力をアップして、痴呆を改善する
- 視力を改善する
- 心を安定させる
- 抗がん作用
Health Effects of Fish Oil
EPA・DHAを多く含む食品
ではでは、こんな魔法のような油EPAやDHAって、何を食べればたくさん摂れるのでしょうか?EPAやDHA を多く含む食品は、こんな感じ!
EPA・DHAを多く含む食品
- イワシ、サンマ、サバ、アジ、ブリ、マグロ、カツオなどの青魚
- サケ、マス、タイ、ウナギなど
基本的には「脂ののった魚に多く含まれている!」と覚えておくと、分かりやすいかもしれませんね。
第2位:α-リノレン酸(オメガ3脂肪酸)
EPA・DHAは、魚に多く含まれている動物性のオメガ3脂肪酸でしたが、α-リノレン酸は植物性のオメガ3脂肪酸!
植物の種や、抽出した油などに多く含まれています。
じつは、このα-リノレン酸が体内に取り込まれると、体の中でEPA→DHAという順に変換されます。
つまり、α-リノレン酸は1位のEPA・DHAと同じ事なのですが、変換される割合が10%程度と少ないため2位とさせて頂きました。
とは言っても!
α-リノレン酸は、リノール酸に対抗して働くようで、アトピーや花粉症のようなリノール酸過多によるアレルギー症状には、EPA・DHAよりも、α-リノレン酸を直接摂取した方が良い!なんてデータもあるようです。
肌や体への働きは、1位のEPA・DHAと同じ!
こちらもやっぱり、女性にとって素晴らしいオイルですね?
α-リノレン酸を多く含む油
α-リノレン酸を多く含むのは、どんな油なのでしょうか?じつは、以下3つの油がダントツです!
α-リノレン酸を多く含む油
- 亜麻仁油(フラックスシードオイル):約60%
- エゴマ油(シソ油):約60%
- チアシード油:約60%
α-リノレン酸のオイルを摂る時は、2つだけ注意点があります!
非常に酸化しやすいので…
1,加熱や火は通さずにドレッシングなど、生で食べるのがオススメ
2,開封後は、必ず冷蔵庫で保存すること
※なお、α-リノレン酸系のオイルについて、もっと詳しく知りたい!なんて方は、下記も参照してみてください。
亜麻仁油の5つの肌への効果と副作用!乾燥肌もしっとり?
第3位:オレイン酸(オメガ9)
肌に良い油の3位は、オレイン酸を多く含む油!
オレイン酸を多く含む油の効果として一番有名なのが、悪玉(LDL)コレステロールを抑える作用!
オリーブオイルが、動脈硬化や心疾患、脳疾患、血管の老化など防ぐ!
なんてテレビや雑誌の特集を、耳にしたことがあるではないでしょうか?
もちろん、体だけではなく、肌にも素晴らしい効能があるんです!
オレイン酸の肌への働き
オレイン酸の働きは、おもに以下の4つ!これも女性にとって、素晴らしいオイルですね?
オレイン酸の肌への働き
- 抗酸化作用でシワなどの老化を防ぐ
- 糖化による黄ぐすみを防ぐ
- 肌トラブルを改善する
- シミそばかすを防ぐ
抗酸化作用でシワなどの老化を防ぐ
2002年の論文には、こんな報告があります。
16人の男女に一週間オリーブオイルを摂らせ続けた結果、体内の抗酸化力がアップしたそうです。
抗酸化力がアップするということは、シワなどの老化を防いでくれるって事ですよね?
※参考 論文(外部リンク)
Postprandial and short‐term effects of dietary virgin olive oil on oxidant/antioxidant status
糖化による黄ぐすみを防ぐ
また2010年の論文では、オレイン酸にはタンパク質の糖化を防ぐ作用があると報告されています。つまり、これは糖化による肌の黄ぐすみを防いでくれるということ!
※参考 論文(外部リンク)
Monoacylglycerol (MAG)-Oleic Acid Has Stronger Antioxidant, Anti-Atherosclerotic, and Protein Glycation Inhibitory Activities than MAG-Palmitic Acid
肌トラブルを改善する
さらに、2014年の論文によると…
火傷を負った100人にオリーブオイルを摂取させたところ、早く治ったそうです。
つまり、オリーブオイルの摂取には、火傷などの炎症を改善する効果が期待できるということ。
ニキビなど炎症を伴う肌トラブルの改善にも、効果を発揮してくれそうですね?
※参考 論文(外部リンク)
Effect of oral olive oil on healing of 10?20% total body surface area burn wounds in hospitalized patients
シミそばかすを防ぐ
そして2017年の論文では、ツバキ油に抗酸化作用とメラニン形成を阻害する作用があることが指摘されています。コレってつまり、老化によるシミやそばかすを防いでくれるって事!
女性にとっては、何とも嬉しい働きですよね?
※参考 論文(外部リンク)
Melanogenesis Inhibitory and Antioxidant Effects of Camellia oleifera Seed Oil
オレイン酸の体への働き
それではつぎに、オレイン酸の体への働きについて!
オレイン酸の健康への効果は、どんなものなんでしょうか?
2013年の論文では、オレイン酸を多く含む油を継続して摂ると、こんな健康効果があると指摘されています。
オレイン酸の体への働き
- 体や筋肉などの炎症を抑える
- 免疫を調節してアレルギーを抑える
- 抗がん作用
An overview of the modulatory effects of oleic acid in health and disease
オレイン酸を多く含む油
ではでは、そんなオレイン酸を多く含むのは、どんな油なのでしょうか?じつは、以下3つの油です!
α-オレイン酸を多く含む油
- ツバキ油:約85%
- オリーブオイル:約70%
- こめ油:40%
※紅花油ひまわり油には、オレイン酸含有率70%以上のハイオレイック種がありますが、有害成分が判明しているので外しています。
※菜種油はオレイン酸約60%ですが、在来種は問題ないのですが、品種改良されたキャノーラ油に有害成分が判明しているので外しています。
まとめ
肌美先生
さてさて!
肌と体に良い油ランキングいかがでしたか?
こんな感じで見てくると…
- おもなおかずを肉類から魚類に切り替える!
- サラダのドレッシングには、亜麻仁油やエゴマ油を選ぶ!
- 加熱用や揚げ物用には、オリーブ油やこめ油などを主に使う!
※食用椿油は超高級品のため
ちなみに!
逆に、肌に良くない食べてはいけない油ってどんなの?
なんて方は、コチラをどうぞー。
トランス脂肪酸はなぜ悪い?肌荒れやアレルギーの原因って本当?
お肌と体に悪い油ワースト3
そしてそして!
油の他の調味料選びはどうする?なんて方は、コチラをどうぞ!
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動画での解説
なお、ここまでの内容を、動画でも解説しています。知識をしっかり整理したい!なんて方は、ぜひご覧ください!
- この記事を書いた人 スキンケアアドバイザー 日暮芳久(ヨシ)
- 1999年バリ島に渡り、美容グッズや化粧品販売・貿易会社を設立。その後2009年、日本にて化粧品販売会社『ピュアノーブル』を設立、オーガニック化粧品ブランド『マザーウッドシリーズ』を立ち上げ現在にいたる。
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